Mobile in Cameroon

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ヤウンデのホテル,
モンフェベより見たゴルフ場


1997年12月5日パキスタンより帰国,直ちに次の週の12月10日より23日までの14日間,カメルーンへの出張が予定されていた。今回の出張でモバイルの上で大きな問題は,カメルーン国内でのアクセスをどうするか,と言う問題であった。頼りにしていたHomegateがクレディットカードの問題から運転休止に追い込まれ,この結果,カメルーンのドアラのアクセスポイントが使えなくなってしまったからである。準備はまず出発前のこの問題の解決から始まる。


出発前の準備, iPass への挑戦


世界150カ国1000都市にアクセスポイントを持ったHomegateの発見は,私のモバイルにとっては大革命であった。しかも,NiftyManagerCompuserveも,このダイヤルアップで繋がるのだから,世界殆どの都市で日本にいるときと全く同じモバイル生活が出来るはずであった。ここに問題あり,となったのは,前回のシリアでのモバイルの時であった。このプロバイダーが使えないとなると,カメルーンには私のプロバイダーがなくなり,どうしてもIBMCompuserveのヨーロッパ方面に繋ぐしかなく,これでは十分なモバイルは出来ないし,随分お金もかかってしまう。この準備のヒントは,HomegateがiPassと言うプロバイダーのアクセスポイントを使っていたはず,と言うことであった。

iPassは簡単に見つかり,初めてその全貌を知った。この中には試用のサービスがあり,ダウンロードしたウィザードで簡単に日本のアクセスポイントには繋がる,確かに世界には約150カ国1000都市にアクセスポイントを持っている。しかしこのプロバイダーは一般個人には解放していないのである。そうして驚いたことに,このiPassを利用しているプロバイダーが世界に既に252も存在するのである。Homegateを発見した当時はそんなに多くなかったはずで,全くこの世界は日進月歩である。欧米のプロバイダーが良いかな,と思ったが,クレディットカードの信頼度からやはり日本の方がよいと思い調べると,何と日本のプロバイダーも3者が契約していた。それは,群馬ネットNEC系のBiglobe,それにGiganetであった(その後12月末時点でRimnetが加入して日本で4社)。結局急遽Giganetに加入しテストをする。日本のアク セスポイントには繋がるが,スイスやカメルーンのアクセスポイントにはどうしても繋がらない,Giganetの担当者と話をするが,やはり回線の状態によるのだろう,と仮定して見切り発車,スイス経由のカメルーン出張に出発する。


スイスのチューリッヒ


12月10日水曜日,早朝新丸子を発して,スイス航空でチューリッヒに向かう。成田空港ではいつものように携帯電話でメールをチェック,夕方にチューリッヒ空港に到着,予定された市の中心部のグロッケンホッフホテルに入る。このホテルは初めてだが,電話機が全くコードで固定されていてどうにもならない。時間があればコードをかきむしって繋ぐのだが,翌朝早いのでそこまでやる勇気なし,仕方なく携帯のGSM電話機で繋ぐ。ここでGSMを使ってあらかじめ準備加入したGiganetを通じiPassのアクセスポイントに繋いでみる(チューリッヒではIBMでもCompuserveでも繋がるのでこれは単なるテスト)。見事に繋がった,恐らくこれでカメルーンのドアラの接続は問題ないだろう,と一安心する。チェックアウトするときに,「ハイテクのスイスのホテルがどうしたことか」と問いつめると,「いやー,ハイテクでは日本にかなわないよ」だって。

カメルーンの商都ドアラ


12月11日チューリッヒを発って夕方ドアラ着,空港の無秩序の混乱に驚いてしまう。直ちに予定されたホテルメリディアンに入る。このホテルは前にも宿泊したことがあり,極めて設備の良いホテルで,窓際に大きなテーブルが張り巡らされていて,ホテルで仕事をするのには恵まれている。問題の電話機は問題なく,日本のジャックと同じで接続は簡単,早速ドアラのiPassに繋ぐ。日本からはあれだけ苦労したのに,ここでは問題なく繋がる,やはり日本からは回線の問題だったのだ。速度は14400で何とかブラウザーも動くが,NiftyManagerの反応は極めて遅い,やむを得ないだろう。

カメルーンの首都ヤウンデ


今回の仕事の主戦場はヤウンデである。翌12日,ドアラから300km,車で約4時間であるが,途中トレーラーの事故に遭遇,大きく迂回したために昼も遅くヤウンデのホテルモンフェベに到着,直ちにアポイントメントのある各官庁を訪ねるというバタバタ劇。ホテルはヒルトンがあるが高くて泊まれず,ここでは2流のホテルであるが,電話設備には文句なく,問題はヤウンデにはアクセスポイントがないのでドアラに繋ぐことである。市外電話になるので料金の問題がある。繋ぐにも時間がかかるし,非常によく切れる。殆ど使いものにならないくらいである。それでも我慢して使っていたが,何度も切れるので市外通話料が嵩む。ヤウンデからドアラまでは300CFA,日本円で1分約20円である,まあ国際電話よりはましである。

同じティームの中に中央開発の水上さんが居られて,この方もモバイルに趣味があり,事前にヤウンデの通信事情を調べて居られた。彼によると,TeleCam(カメルーンの電力公社)にCamNetと言うプロバイダーの機能があり,先に到着した水上さんは既にこれに加入して居られた。2,3日かかるところを強引にすぐに有効にして貰ったとのこと。パキスタンの報告でComsatsを使ったことを報告したが,例えば10日間ぐらいでも地元のプロバイダーに入ることが出来れば,これほど便利なことはない。早速TeleCamを訪ねて加入する。日本円にして約1万円を預け,早速に使用する,全く快適である。水上さんのおかげで,非常に快適なモバイルを楽しむことが出来た,感謝します。



ヤウンデのホテル,
モンフェベの結線状況


パリ


帰りに泊まったパリの日航ホテルは最低。本当に何を考えているのか分からない,外2線と内2線の問題もあるが,それよりも電話の差込口を板で蓋してしまってどうにもならない。結局,GSMですましたが。



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